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株式会社レアジョブ

日本人がフィリピン進出で成功するには
数あるオンライン英会話の中でNo.1の規模を誇るレアジョブ。レアジョブが掲げているビジョンは「日本人1000万人を英語が話せるようにする」こと。今やフィリピンで成功している日本企業として広く知られるようになった同社。今回は同社COOの中村氏に、フィリピンビジネスのアドバイスや起業の経緯などを聞いた。(取材内容は2013年8月時点のもの)


【No.1オンライン英会話のレアジョブ】

―まず御社の事業内容を教えてください。

弊社の事業内容はオンライン英会話事業です。スカイプを通して、日本にいながら格安な定額料金で英語を勉強したい方向けにオンライン英会話サービスを提供しています。日本側で会員様を募集して、フィリピン側で講師を採用して育成しています。フィリピン人講師の数でいうと約3000人で、フィリピン人の現地学生や社会人の方を採用しています。オンライン英会話を事業にしている会社は日本で150社以上あると言われていますが、規模としては弊社がNo.1であると自負しています。

―圧倒的No.1なんですね。レアジョブの起業の経緯を教えてもらえますか。

レアジョブの起業の経緯なんですが、実はもともとは今のような英語ではなくて、中国語のオンラインスクールを考えていたんです。それがちょうど2006年の年末あたりのことです。共同創業者の加藤と一緒に中国語オンラインスクールの構想を練って事業をスタートしました。しかし、これがうまくいかなかった。会員様が集まらなかったんです。一言で言ってしまえば、ニーズがなかった。

そして、いろんな人に言われたのが「中国語ではなくて英語だったらやるよ」という話。加藤とも話し合って、その後の2007年7月に今の英語のオンラインスクールに事業転換させたんです。

【なぜフィリピンに進出したのか】

―なるほど。途中でオンライン英会話に事業転換したんですね。その後、なぜフィリピンに進出することにしたんですか?

いろいろと市場調査をした結果、フィリピンがこの事業に一番適していると分かったからです。フィリピン人はしっかりとした英語を話すし、人件費も安い。またフィリピン人の方達はホスピタリティ精神が旺盛です。先生の資質として、このホスピタリティ精神は非常に大事なことです。みんな明るくて優しいんです。

―話は変わりますが、フィリピンではネガティブリストの問題があると思います。外資規制についてお聞きしたいのですが。

弊社の場合はインターネットサービス業なので、特に問題はありませんでしたね。ですので、ほぼ100%日本の親会社が株を持っている形です。

【フィリピンで日系企業がビジネスをするうえで気をつけるべきこと】

―フィリピンで日系企業がビジネスするうえで気をつけることはなんですか?

まず自社のマネジメントスタイルを決めることです。マネジメントスタイルとしては大きく2つあると思います。1つは日本人がフィリピンに常駐して、細かくフィリピン人の方達をマネジメントするやり方。もう1つは、弊社の場合がそうなんですが、完全に現地のフィリピン人スタッフに任せるというやり方です。実は弊社は常駐している日本人スタッフがいないんです。