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3つのこだわりにより世界28ヵ国で人気を獲得

3つのこだわりにより世界28ヵ国で人気を獲得

―『Yelp』は現在、28ヵ国で利用されています。ここまで人気を集めた理由はなんでしょう。

人気の理由は3つ挙げられます。
(1)現実世界でのコミュニティがある
(2)モバイルへの最適化がうまくいった
(3)レビューの質にこだわったシステムをつくった

1つ目について説明すると、サイト対象エリアの122都市すべてにコミュニティマネジャーを実際に配置しています。その担当者が主導して、サイト内のレビューを書いてくれる人を集めてイベントを実施。ネット上だけでなく、現実世界で会うことで信頼できるコミュニティを形成しているのです。つまり、リアルに人とつながることで、より信頼できるクチコミ情報が集まるという仕組みになっています。

次に、モバイルへの最適化をいち早く行った点。サービスを開始した2004年は、スマートフォンが登場していないモバイル黎明期。私たちはiPhoneの登場を知った後、すぐにiPhone 用のアプリケーションを開発する投資を決意。当時、15人しかいなかったエンジニアのうち、2人をアプリケーション開発に当てました。優秀な人材を2人も割り当てることはリスクもありましたが、近い将来にスマートフォンの市場が大きくなることは誰の目にもあきらかでしたから、準備万端の状態にしたんです。

最後に、レビューの質について。アルゴリズムの詳しい内容については話せませんが、信頼できるクチコミとそうでないものをシステム上で自動分別されるようにしています。75%は信頼できるものですが、残り25%はそうでないもの。25%については、別のページに表示されるようにしているのでユーザーも安心というわけです。

目先の利益より会社の成長を優先した

―2009年にGoogle 社から5億ドルの買収話が持ち上がったものの、それを拒否して翌年にNY市場に上場しました。なぜ買収話を断ったのですか。

『Yelp』をさらに成長させるためです。買収のオファーが来たとき、当社の業績は右肩上がりの状態でした。これからもっと伸びると予測していましたし、価値がもっと上がっていくのは目に見えていました。だからこそ、自分たちの力で伸ばしていこうと考えたのです。

そもそも、いまでは世界に名をはせるGoogle 社も、成長している段階では同じような買収話があったはず。しかしそれに乗らずに、自分たちの手で会社を大きくするというリスクを取った。だからこそ、いまのGoogle 社が存在しているのではないでしょうか。実際に私たちの予測どおり、当社の業績はさらに上向きとなり、買収話があった2009年後半と比べて、会社の価値は10倍になりました。