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MAI INTERNATIONAL ASSOCIATES

ベトナム版のアスクルともいうべきオフィス向けカタログ通販「ニャンニャン」を立ち上げた梅田氏。梅田氏は現在、日系企業向けにベトナム進出サポートをしている。ベトナム市場を知り尽くす梅田氏に、ベトナム進出の成功するポイントと失敗するポイントなどを聞いてみた。(取材内容は2013年11月時点のもの)


【ベトナム市場でモノを売る】

―まず御社の事業内容を教えてください。

 弊社は日系企業がベトナム進出をするうえで必要となるサポートをあらゆる面でしています。特にベトナム市場でモノを売るサポートが強みですね。具体的には会社設立支援、ビジネスマッチング、マーケティングサポート、ベトナム市場調査などですね。

―ベトナムで現地法人を作らず、日本にいながらベトナム市場を攻略できると聞きましたが、本当ですか?

 はい。ベトナム進出において、いきなり現地に販売会社を作ってスタッフを抱えると大きな投資コストが生まれますよね。ベトナム市場を攻略することを考えれば、最低でも資本金が2000万円~3000万円ほどは必要です。しかも会社設立や商品販売において様々な規制も立ちはだかります。

 そこで弊社では、まずは現地の代理店を使うことを勧めています。日本にいながら、ベトナムの現地代理店を活用して販売開始する。その後、販売会社を設立しても良いくらいの売上が見込めるようでしたら、現地法人を設立するわけです。

【中国で海外ビジネスに興味を持つ】

―梅田さんはいつからベトナムで事業をしているのですか?梅田さんの経歴などを教えもらえますか。

 もともと私は大学卒業後に大手アパレル会社に入社しました。しかし、その会社は1年半で辞めてしまった。

 また私は昔から文房具が好きだったので、転職先に文房具メーカーを探しました。そこで目についたのがマグエックスというプラスチックマグネットの専門メーカー。その後、縁あってその会社に入社することになり、量販店を周る営業職に就いたんです。

 そんなある日、社長から「中国で文具の展示会があるから行ってきてほしい」と言われ、中国に行くことになったんです。当時の私は英語も話せず、パスポートすら持っていなかった(笑)。でも、行ってみてすごくワクワクしたんです。宿泊したところは汚いところで、まさにカルチャーショック。でも逆にそこが面白くて、「こんな世界があるのか」と海外に興味が湧いたんです。
それに中国で驚いたのが、意外にも中国でもしっかりした製品を作っているという事実。その後は、自ら手を挙げて積極的に中国へ行くようになりましたね。

 2005年には中国の上海に月の半分はいました。中国各地の生産工場を周って、OEM開発を行うバイヤー業務をしました。とても楽しい日々で、まさに自分に合っている仕事だなと思いました。そんな時に、また社長から「今度はベトナムに行ってくれないか」と(笑)。当時、私はベトナムのことは全然知りませんでした。正直辞めようかなとも思いましたが、友人に相談したら、その友人が「とりあえず1回行ってみたら」と(笑)。そうしてベトナムに来たわけです。