約440万もの「いいね!」をフェイスブックで集めているsatisfaction guaranteed(サティスファクションギャランティード)。インドネシアやフィリピン、タイ、マレーシアなどのアジア新興国の若者に、日本ブランドとして絶大な人気を誇る。今回は同社CEOの佐藤氏に今後の戦略について話を聞いた。(取材内容は2013年9月時点のもの)
【440万ものフェイスブック「いいね!」】
―まず御社の事業内容を教えてください。
事業内容としては主に3つあります。
1つ目がブランドライセンス事業。ソーシャルメディアであるフェイスブックで、弊社のサティスファクションギャランティードのページは約440万の「Like!(いいね!)」を獲得することに成功しています。アジア圏で確立したこのブランドを日本企業にライセンスとして貸与する事業をしています。たとえばヘアサロン事業としてHAIR SALON satisfaction guaranteed、エステサロン事業としてESTETICS satisfaction guaranteedといったように産業とブランドを組み合わせ、日本企業に貸与しています。いきなり日本のヘアサロンがアジアに出店するのではなく、すでにブランドとして確立したサティスファクションギャランティードの冠を使って出店するわけです。今後アジア各国に順次出店していく予定です。
2つ目がクールジャパン事業。これはアジア新興国で自動販売機を設置して、日本の商品を販売する、VENDOR satisfaction guaranteedビジネスです。日本には質の高い商品が数多くあります。しかしアジア新興国で自社の商品を販売したくても流通ルートがない。その問題を解消しようと、弊社のほうで商品のPRと直接流通も手掛けようと思って始めた事業です。まずはシンガポールから自動販売機の設置を開始したいと思っています。
3つ目がJAPAN satisfaction guaranteedという、自治体運営型通信販売サービス事業。日本の地方自治体と提携してWebサイトをオープンして弊社のブランド力を活かして、地方の良い商品をアジアで展開していこうというビジネスです。当事業は佐賀県武雄市と連携し、すでに多くの地方自治体に参画頂いています。こちらも「TAKEO satisfaction guaranteed」や「MISHIMA satisfaction guaranteed」といったように、自治体とブランドがコラボレーションしている形です。
以上のように、弊社が育て上げた日本ブランドであるサティスファクションギャランティードというブランドをベースにして、アジアに進出する日本企業や自治体の支援をしています。
―地方自治体と共同でサイトを運営するとは前代未聞ですね。
そうですね。今までになかったモデルだと思います。今後は官民一体でもっとアジアに出ていくべきだと私は思っているので、自治体との提携は積極的に進めていくつもりです。オールジャパンで日本の商品やサービスをアジアに売り出さないと、日本はアジアの中で勝てないと思います。
【シンガポール進出のメリット】
―御社がシンガポールに進出したのはなぜですか?
まずサティスファクションギャランティードのLike!(いいね!)を押してくれているのは、ほとんどがインドネシアやマレーシア、タイ、フィリピンなどの若者です。つまり商圏を考えるとベストな立地がシンガポールだったわけです。支持してくれている彼らの近くに住んで、常に最新のニーズをキャッチしたかった。
またシンガポールには優秀な人材がアジア新興国から集まります。人材採用の面から考えてもベストでした。弊社のようなITを主軸にした会社にとって優秀な人材の採用、特に優秀なエンジニアの採用は重要な経営課題ですからね。