大手旅行口コミサイトでNo.1に。旅行者、ビジネスマン、自治体にも支持されるサービス

―大手旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」のユーザーによる、お気に入りの「モバイルWi-Fiルーター」で1位を受賞されました。

　トリップアドバイザーさんは、世界中の旅に対して多大な影響力を持つ大手サイト。そんなサイトで、かつ、ユーザーのニュートラルな口コミで評価される仕組みで、1位に選ばれたのはとても光栄です。ほかにも色々な賞をいただくことができ、認知度が拡大しましたし、ありがたいことに利用者も増えていきました。

―法人・個人だけでなく、自治体も導入するほど信頼されていますね。

　はい、たくさんの官公庁や自治体の方々にもご利用いただいています。これまでの海外出張では、携帯のローミングサービスを使用しても、インフラが整備されていない国では接続速度が遅い上に、通信状態が不安定なことが多かった。それがグローバルWiFiによって、リアルタイムで情報のやり取りが安心してできるようになった
と非常に重宝されています。また、ホテルや街中のフリーWi-Fiは情報漏えいのリスクがあり、利用を禁止している自治体がほとんどです。その点、グローバルWiFiはセキュリティ面でも安全なので、多くの方に支持されているのかと思います。

―今後の展望を教えてください。

　グローバルWiFiは現在、日本人の海外Wi-Fiルーターレンタル利用ではナンバーワンの地位を確立できました。この勢いは日本だけにとどまらず、台湾・韓国・中国・シンガポールでも非常に伸びています。異国でのネット接続環境に困っている方々はまだたくさんいますので、世界でのシェアNo1を目指し、このサービスをさらに広めていきたいと思います。

　また、海外への渡航者がインターネットに安心して接続できる環境を整えたとしても、それが、「皆様の海外での行動範囲が広がる」とは同義にならないと思っています。そのため、インフラ構築だけに事業を限定するのではなく、ユーザーの海外旅行や海外出張をより有意義なモノに発展させるようなサービスも手掛けていきたいです。「海外でのお役立ち情報の提供」や「海外での困ったことを解決するサポート」などのサービスを生み出し、これまでの旅や出張とは違う、新しい行動の仕方を提供したいですね。

―御社のサービスは、訪日旅行者の増加、ひいては、日本の活性化にも繋がりますね。

　海外から日本へのインバウンド、訪日客は、2014年は前年対比140％となる1340万人になりました。円安や2020年の東京オリンピックの影響もありますが、その後も継続的に訪日客を増やすことで、日本が得られる収益も大きくなっていきます。そのために私たちも、日本の良さを海外に発信していき、なおかつ、日本に来られた方がリピートしたくなる環境を用意する必要があるのです。その手段の一つがインターネットです。例えば訪日客が、携帯で撮影した富士山・和食・温泉などをSNSにアップして世界に発信することで、日本に関心を持つ人が増えるでしょう。そのインフラとして、インターネット環境を整備することが大事だと考えています。

―日本創生に向けて、描いているビジョンがあれば教えてください。

　日本の未来を考えたとき、人口減少や大都市一極集中など、長い目で見るとたくさんのリスクがあります。訪日客が滞在先に選ぶのも、東京・大阪の大都市や北海道・九州がほとんど。地方にも良い文化や資源がたくさんあるにも関わらず、上手く活用できていないのが現状です。そこで、地方創生したいという思いを持った自治体やローカル企業とアライアンスを組んで、各地域のローカル情報を発信したいと思っています。首都圏以外にも、日本にはたくさんの魅力的な場所があることをPRするのです。また、情報提供だけでなく、佐賀空港から来日して羽田空港から帰国する方などに、行動範囲を広げられるようなサービスの提供も行っていきます。私たちは訪日客向けのNINJA WiFiも運営しており、海外ユーザーのデータベースを保有しています。このデータを分析してフル活用することで、弱いところを強く、強いところはさらに強くすることに役立てたい。そして、2020年までには、訪日客に最高のおもてなしをする仕組みづくりを完成させたいと思っています。