―起業の経緯を教えてください。
私は小型精密計量器のデータ処理事業で起業しました。しかし、時代やお客様のニーズにお応えし続けるためにも、新たな開発や挑戦を繰り返しながら事業を変革し、現在に至っています。
最初の変革期は、ゴミを計る案件が小型のものから、トラック荷台などの大型スケールに移行していったタイミングです。背景には、国が循環型社会構築のために業界法整備を始めたことがありました。それを好機と考え、トラックスケールを連動した廃棄物処理業者向けの業務ソフト「環境将軍」を開発したのです。当時は本当に小規模だった当社には大きな挑戦でしたが、おかげさまで現在の事業の土台を築くことができました。
また、廃棄物の川下市場である処理業界でトップシェアを獲得できたことで、次に川上市場である排出業界へと進出し、点から面の成功へとつなげることを目指しました。この時は、大手商社とのアライアンスが実現したことで、日本を代表する製鉄会社との取引を始めることができました。それを足掛かりに、メーカー、電力、ファーストフード、物流など各業界の大手企業と商売させて頂くことになりました。
1つの「点」から始まった事業が、全社員が試行錯誤と挑戦を繰り返すことで「面」の事業に広がったのです。そして今度は、海外進出といった「面の外」に飛び出す事業を展開して行きたいと思います。
当社でさえ、グローバル展開する時代になりました。だからこそ、若い人たちには、大胆に挑戦し続けてもらい、世界にどんどん飛び出してほしいと思っています。
―なるほど。そういえば、御社では新卒・中途と積極的に若い人材を採用していますね。どんな人材が活躍されていますか。
社会のニーズに応えながら新たなインフラを創っていくことが当社の仕事になるため、やはり既成概念に囚われず、殻を破っていける人材が活躍できますね。
また、現在は開発拠点をホーチミン(ベトナム)と杭州(中国)に置いていますが、外国人の採用についても積極的に行っていきます。今は開発拠点ですが、そこを軸に新たな事業を仕掛けていけるような活力ある人材も採用したいです。
―海外での事業展開と今後のビジョンを教えてください。
日本の産業廃棄物の仕組みやシステムは非常に質が高く、それを海外に横展開しながら、静脈産業の最適化をグローバルで図っていきます。これは非常にポテンシャルの大きな事業領域です。
また、アジアの大きなリサイクル・処理業者と日本の排出事業者をマッチングし、その工程で生まれる「有価物」を原料にした新たな商品を生み出したい。それを別の海外拠点に横展開し、さらに世界へ広げていく。そんなリサイクルの最適化を通じた価値創造を、当社のシステムを軸にグローバルに展開できないかとも模索しています。
日本の廃棄物管理業務を適正健全化することに貢献すると共に、アジアを舞台にしたグローバル企業へと飛躍していきたいと思います。
プロフィール
須永 裕毅 (すなが ひろき)
1964年生まれ。計量器のデータ処理を皮切りに、1992年に事業を始め、1994年に有限会社エジソンを設立。1998年に収集運搬・処理会社向け廃棄物総合管理システム「産廃将軍」を開発し、同年に株式会社エジソンに組織変更。以来、産業廃物業界の基幹・管理システムの開発と販売によって成長を続ける。現在は国内に5拠点、海外はベトナム・ホーチミンと中国・杭州の2ヵ所を開発拠点として展開するなど業容を拡大中。コーポレートスローガンとして「静脈インフラをITで創造する」を掲げ、アジアを中心としたグローバル化を加速している。
企業情報
設立 | 1994年4月 |
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資本金 | 4,995万円 |
従業員数 | 135名 |
事業内容 | 環境マネジメントサービス事業 環境ITソリューション事業 モバイル&キャリア事業 データセンター事業 |
URL | http://www.e-mall.co.jp/ |
information
URL | http://www.e-mall.co.jp/ |
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