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株式会社DBS

世界各国で投資やコンサルティングを提供する株式会社DBS。代表取締役の土橋氏は、大手企業から創設1年目のベンチャーに転職し、数々のヒットサービスを創出。その才能を起業家としても存分に発揮し、複数の事業を成功に導いては事業譲渡や売却することで資産を築いてきた。現在は、自社の利益や事業拡大を追求する代わりに、自身が手の届く範囲内での投資・コンサルティング業務を行い、ビジネスを通して若手経営者の育成に励んでいる。そんな土橋氏に、投資先を選ぶポイント、経営理念や今後のビジョンなどを語ってもらった。


―事業内容を教えてください。

 経営コンサルティングと投資事業の2事業を行っています。1つ目の経営コンサルティング事業は日本のクライアント向けに実施していて、元部下や後輩などの知り合いベースが中心。新規案件をお受けすることは少なく、「優秀でポテンシャルが高い若者たちに、少しでも自分の経験や学んだことをお伝えしたい」という想いで行っています。事業というよりは、ライフワークや社会貢献に近く、時と場合によっては無料で引き受けることもあります。

 2つ目の投資事業は、日本と海外の両方で展開しています。エンジェルとして企業に投資しながら、必要であれば経営アドバイスも提供。この事業も利益を追求するスタイルではないため、投資先企業の株価やエグジットにこだわる訳ではなく、一緒に仕事していて楽しいと思えるかの基準を大事にしています。海外でも、香港・シンガポール・台湾などを中心に、紹介経由で知り合った現地の有望な企業などに投資しています。

―国内と海外の割合はどれくらいでしょう。

 約7割が海外ですね。現在はコンサルティングと投資事業を含めて、日本・海外にそれぞれ5社ずつのクライアントとお付き合いしています。みなさん、「私にはないモノ」や「できないこと」を持っている方々です。日本企業の場合は、それらの強みが商品やプロダクトとして顕在化していることが好ましいですね。そもそも日本人が海外でビジネスを行うなら目に見えるサービスでないと難しい、ということをこれまでの経験で学びました。

―土橋様が投資されている企業さんをご紹介いただけますか。

 はい。たとえば、VEGETARE(ベジターレ)というサービスを運営する株式会社サジェスコムも投資先の1社です。VEGETARE(ベジターレ)は「野菜を通じて日本のこだわりやおいしいを世界に広める」をコンセプトに、“野菜ギフトの販売”や“食育のためのキッチン菜園”を提供。また、厳選された日本産の野菜・果物をジュースやジャムに加工し、高島屋・伊勢丹といった高級百貨店にも卸しています。今後は海外市場への販売拡大にも前向きで、既にニューヨークのバイヤーから興味をお声掛け頂いています。このようなこだわりを持つ企業さんにこそ、エンジェルとして投資し、必要であれば、私ができる範囲でのサポートを提供できればと思っています。